ホワイト企業に勤めているのに毎日がしんどい。会社を辞めたい。こんなの甘えかな?
と思ったことはありますか?
私は新入社員1年目の頃、毎日こんな風に悩んでいました。ちなみに私の会社はこんな感じでした。
ですが結果として無理をし続けてしまい、その後適応障害になってしまった私が断言します。
「ホワイト企業なのに辛い」「恵まれているのに辞めたい」と思うのは甘えではありません。
そこで今回は「ホワイト企業なのに辛い」という悩みを抱えていた私の体験談と共に、その感情はただの甘えなのかについてお話ししていきます。
ホワイト企業なのに辛い時のしんどさ
ホワイト企業に勤めているのに辞めたくなる理由は人によって色々あると思います。
理由はなんであれ、このつらいと感じてしまう状況に加えて、ホワイト企業に勤めているからこその辛さがあると思います。それは以下の3点です。
- つらさを周りにわかってもらえない
- 自分でつらさを認められない
- 自分が無能に感じる
つらさを周りにわかってもらえない
誰もが知っている大企業やどう考えてもホワイトな職場に勤めている場合、周りの人に「つらい」「辞めたい」と相談しても「贅沢な悩みだ」「もったいない」「もう少し頑張ってみたら?」と言われることがあると思います。
またホワイトな企業だと同僚たちは仕事に満足している場合が多く、とても相談しづらいし、相談しても共感を得られないことが多いです。
「つらいのは甘えなのか」「こんないい会社を辞めたらもったいないのではないか」と自分でも悩んでいる中で、そのつらさを吐き出す場所もないし共有することもできないので、かなり溜め込んでしまう状況ができてしまいます。
自分でつらさを認められない
志望の企業に入れた嬉しさやホワイト企業で仕事ができるありがたさから、「こんなにいい会社に入れたのだから良い人生を送れる」と最初に思い込んでしまっているところがあると思います。私もそうでした。
だから「つらい」という感情が湧いても「こんな状況でつらいと思ってはいけない」「仕事が多少つらいのは当たり前」「今日は体調が悪いだけかも」と言い訳をして自分の気持ちを素直に受け止められない場合があります。
結果として気づかぬうちに溜め込んでしまい、さらにつらくなってしまいます。
自分が無能に感じる
「こんないい会社でも働くのがつらいと思ってしまう自分はどこに行ってもダメなんじゃないか」そんな思考がよぎるかもしれません。
特に新入社員の場合は、成功体験も他で働いた経験もないので「ここでくじけたらこの先何もできないかも」「仕事もできないくせに辛いだなんて自分は無能すぎる…」と思ってしまうかもしれません。
ホワイト企業に勤めているのにうまく働けない状況に自分がとても無能な人間のように感じて、自信がなくなってしまうのです。
【注意】ここまでに共感した人は心の不調を疑った方がいいかも…
「ホワイト企業で働くのが辛い」という状況の中で、お話しした以下の3つに強く共感したという方は心が弱っているかもしれません。
- 周りに相談できない
- 自分でつらさを認められない
- 自分が無能に感じている
「仕事がつらい」「辞めたい」がずっと続いている時に「吐き出せない」「これは仕方のないこと」「周りではなく自分が悪い」という思考はとても危険です。
実際に適応障害になる前の私がこのように思っていました。しかし、つらいのはあなたのせいではありません。
ホワイト企業ならなおさら休職や傷病手当金などの制度が整っていると思うので、それらを視野に入れて会社の産業医や心療内科へ1度受診することをおすすめします。
【体験談】ホワイト企業で恵まれていたのに辛かったこと
ここからは私の体験談として、ホワイト企業なのにつらくなってしまった理由をお話しします。
- 配属された分野に興味がなかった
- 仕事のやりがいがなかった
- 先輩たちの働き方に憧れない
- 内向的な性格が合わなかった
配属された分野に興味がなかった
アプリやwebサービスの開発がやりたくてITエンジニアとして就職した私ですが、配属先はインフラ系。知識がなかったので頑張って勉強していたのですが、もうどうしても興味が湧きませんでした。笑
身に付けたいという気持ちがあっても、興味がないため定着せずしんどかったです。そのため「この仕事をずっとやっていきたい」「この分野で役に立ちたい」という気力も湧きませんでした。
仕事のやりがいがなかった
社内ルールに則った手続きや申請、内容の全くわからない会議への出席、日報作成など自分がしていることが何に役立っているのかわからないという状況でした。
今思うともちろんこれらも大事な仕事なのかもですが、あくまでその会社で生きていくために必要なことであって、自分自身のスキルにならない感じが割とストレスになっていましたね。
先輩たちの働き方に憧れない
先輩たちは遅い時間まで残業当たり前、酷い時には有給をとったはずなのにトラブル対応で出勤してきたりと結構働いていました。(あれ、ホワイト企業なのか怪しいですね…)
私は新人だったのでそこまで残業はなかったのですが、数年後もここで働いている自分を想像するだけでゾッとしました…
そんな先輩たちに働き方についてどう思っているのか聞いたこともあるのですが、
と言われました。「こんな風になりたい!」と思える先輩に出会えなかったのは「辞めたい」と思う原因になったと思います。
内向的な性格が合わなかった
内向的な性格の私にとって、誰よりも早く電話に取らなきゃいけなかったり、周りとワイワイ会話しながら仕事したりしなきゃいけないのが結構しんどかったです。
少し体育会系な雰囲気の職場にうまく馴染むことができず、「もっと社交的に、積極的になってほしい」と上司に言われることもありました。
ホワイト企業なのに辛い、辞めたい気持ちは甘えでも贅沢でもない
ホワイト企業なのにつらい、辞めたいと思ってしまうことは甘えなのかというと、冒頭でもお話しした通り全く甘えではありません。それには次の2つの理由があります。
- ホワイト企業に勤めていることと幸せになれることは無関係
- そもそもホワイト企業というものが曖昧
ホワイト企業に勤めていることと幸せになれることは無関係
ホワイト企業に勤めている社員が全員人生豊かかと言えばそんなことはありません。逆に、周りから見ればブラックな企業に勤めている社員でも自分は幸せだと感じている人もいると思います。
結局は、本人の特性や好き嫌い、仕事に対する価値観などに合うか合わないかということです。そして、人それぞれである得意不得意や価値観に良いも悪いも甘えも何もありません。
ホワイト企業だからといってあなたの能力が発揮できる仕事や楽しいと思える環境が必ず整っているというわけではないんです。
そもそもホワイト企業というものが曖昧
そもそもホワイト企業、ブラック企業の指標ってよくわからないというのがあります。
福利厚生が整っていたり離職率が低い、各種法令や社内規則を遵守しているとして入社することが好ましいとされている企業
ウィキペディア(Wikipedia)
一般的にはこういった特徴を持っているとホワイト企業と言われ、ホワイト企業ランキングなんてサイトもあったりします。
しかし表面的な条件は良くても、入社してみたら人間関係が最悪だったということやホワイト企業の特徴である「残業が少ない」ことが「残業たくさんしたい!」という人にとっては逆にストレスになることもありますよね。
また、新卒で入った会社だと他の会社を知らないため、仕事が辛かったり嫌なことがあったりしても「これが普通だ」と思い込んでしまうことも少なくないです。
結局、自分でホワイトだと感じればホワイト企業だしブラックだと感じればブラック企業だという面もあるのです。同じ会社に勤めていても「超絶ホワイト企業!」と思う社員もいれば「全然ホワイトじゃない…」と思う社員がいるのも普通にあり得ます。
なので「ホワイト企業なのに〜」「ホワイト企業だから〜」ということ自体、微妙な考え方な気もします。
ホワイト企業を辞めるかは慎重に考えるべき
ホワイト企業を辞めて後悔するということも多いので、本当に辞めるべきかどうかは慎重に考える必要があると思います。
もし転職するのなら、勢いに任せずに自分が仕事に何を求めているのかをしっかり分析してからにしましょう。
ただ、私のようにホワイト企業にいても精神を病んでしまうことも十分あり得ます。
「毎日毎日仕事のことを考えると苦痛」という方は、もう転職しましょう。または一度休んで体調を整えてから、これからのことを考えるのがおすすめです。
精神的に弱っている時に会社を辞めるという重大な選択をするとそれこそ後悔する可能性があります。休むのは勇気が要りますが、会社というのは誰かが必ずカバーしてくれるので大丈夫です。
ちなみに私は休職後に退職しました。その辺の体験は下の記事で綴っています。
まとめ:「ホワイト企業なのに辛い」は甘えじゃない
「ホワイト企業に勤めているのにつらい…」という方に向けて私の体験談とその気持ちは甘えなのかについてお話ししました。
「はたから見たら恵まれている環境なのにつらい」という状況は、周りに理解されづらく、自分自身でも迷いがあるため、苦しいと思います。
しかし、幸せの基準は人それぞれです。そして自分の人生は自分の選択によって決めることができるので、あなたが大事に思うことを最優先してOKです。
今の会社を辞めるにしろ辞めないにしろ、あなたが心身ともに健康に過ごせることを願っています!
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