入社1年目でこんな悩みを抱えている方もいるかもしれません。
私は大学卒業後に某有名IT企業に就職しましたが、入社11ヶ月で適応障害になり、休職から退職しました。
本記事では「まだ新人なのに仕事がつらいと思うことは甘えなのか」「私が入社1年目で適応障害から休職した体験」「仕事がつらい時の症状や対処法」についてお話ししていきます。
もうやめたい…新入社員で仕事がつらいのは甘え?
「新人でまだ責任のある仕事もしていないのに」「みんなも頑張っているのにもうやめたいなんて、自分は怠けたいだけ?」
そんな風に考えてしまい、新入社員で仕事がつらい・やめたいのは甘えなのではないかと悩んでいる方へまず答えを出します。
結論から言うと、新入社員で仕事がつらいのは全く甘えではありません。それには以下2つの理由があります。
入社1年目はストレスを感じる時期だから
どんな人であっても、今までと違う環境に慣れるためにはかなりのエネルギーを消費します。正社員としての会社での働き方や環境は、数ヶ月前の学生生活や学生時代のアルバイトとはかなり違うはず。
さらに新人の場合は、どんどん新しいことを覚えなければならないし、社内の先輩や上司にはかなり気を使わないといけないですよね。
つまり新入社員は、新しい環境に適応しながらも周りに気をつかったり多くのことを覚えなくてはいけなかったりと、誰よりもストレスを感じやすい時期です。
これってかなりストレスが溜まることで、精神的に疲れてしまい元気がなくなるのは不思議ではありません。なので、新人で精神的につらくなってしまうというのは全く甘えや怠けなどではありません。
しかし、ここ気をつけて欲しいのは「新人だからつらいのは当たり前→だから我慢するべき」という思考は間違っているということです。
つらい気持ちを無視し続けるのは危険ですし、我慢するべきではありません。我慢するのではなく、そのつらい原因を対処していく必要があります。
ストレス耐性やつらいと思う基準は人それぞれだから
ストレス耐性とはその通りストレスに耐えられる力のことで、その高さは人それぞれです。例えば、今まで高いストレスに対応したことのある人や嫌味などに鈍感な人はストレス耐性が高い傾向にあります。
また、何をつらいと思うかも人それぞれです。
誰にでも得意不得意がありますよね。あなたも、自分にとっては平気なことが他の人にとってはすごく嫌だったなんてことはありませんか?
自分はからい食べ物が得意で好きだけど、友達はからい食べ物が全然だめだとか…なんでもいいです。もちろん逆に自分が不得意なことでも誰かにとってはお安い御用なこともありますね。
とにかく、仕事においても得意不得意とか好き嫌いというのは当然存在するということです。そして、その感じ方や特性に良い悪いもないのです。
そのため、仕事がつらいとかやめたいとか思ってしまうことはその仕事があなたに合っていなければ十分あり得ることです。
「勤続年数」や「周りも頑張っている」「自分よりもっと大変な人もいる」ということは一切関係ありません。あなたが仕事がつらい、無理だと思ったらつらいんです。それに甘えも何もありません。
適応障害やうつ病に見られる症状
仕事がつらいと思ってしまうことは誰にでもあることなので、甘えではないということがわかりました。しかし、その状態が続いていると、適応障害やうつ病になってしまう可能性もあります。
これを読んでいる方は、既にいろいろと調べていて知っていることかもしれませんが、今一度確認していきましょう。
適応障害・うつの症状
適応障害とうつ病で認められている症状は似ていますが、その症状は人によって様々です。今回は一部の例を挙げますが、これに当てはまらなければ適応障害やうつ病ではないというわけではないので注意です。
このような症状が現れていませんか?仕事がつらいと思ってしまうことは誰でもありますが、このような症状は誰でも起こるものではありません。
慢性的に起こっている場合は、心の病気にかかっている可能性があります。
適応障害とうつ病の違い
適応障害とうつ病の違いとして、ストレスの原因となってるものと離れた時の状態が挙げられます。
適応障害の場合は、辛い環境や状況から離れている時は症状が比較的落ち着きます。対してうつ病の場合は、ストレスとの原因から離れても症状は良くならず抑うつ状態が続きます。
仕事が原因で抑うつ状態になっている場合、休日は割と元気に過ごせるなら適応障害、休日も元気が出ずに毎日何をやっても楽しくないならうつ病の可能性があります。
しかし、心の病気は判断が難しいこともあるため、絶対に自己判断はせずに医師や信頼できる人に相談するようにしましょう。
【体験談】適応障害になって休職することになった私
私は大学卒業後に就職した大手IT企業を入社11ヶ月で休職しました。その時の体験談をお話しします。
精神的につらくなってしまった理由
私が精神的につらくなってしまった理由は主に以下の通りです。
入社して約3ヶ月後に配属された部署での環境に適応できずに、ストレスが溜まっていきました。
しかし、私の場合ハラスメントを受けていたり人間関係が劣悪だったりということはなく、正直言うと、誰が見てもしんどい職場というわけではありませんでした。
そのため、「恵まれているんだからつらいと思ってはいけない」「自分より大変な同期もいる」「1年目だからつらいだけかも」と我慢し続けました。結果として、休職する直前と直後は軽いうつ病状態になってしまいました。
今思うと、職場の環境や働き方が私の性格に本当に合っていなかったんだと思います。後でこの本を読んで改めて思いましたが、自分の苦手なことや嫌いなことをやり続けるのはとても苦痛だし何も生まないということがわかりました。
私にあらわれた症状
私にあらわれた症状としてはこのような感じでした。
一言でいうと、めちゃくちゃつらいです。「死にたい」ほどではなかったのですが、それでも今思うと結構病んでいました。
ちなみに適応障害やうつ病の症状としてよくある「急に涙が出る」というのは、休職前にはありませんでした。しかし、適応障害と病院診断されて実際に休職に入ってからはなぜか多発しました。
症状は個人差がありますし、適応障害の場合は楽しく過ごせる時もあるため、自分では心の病気に気づかないことも多いです。
私自身も今までの人生は能天気に生きてきたので、まさか自分が精神的な病にかかるとは思ってなかったです。
退職ではなく休職を選んだ理由
私が休職を選んだのは、単純に「もう今日から会社行けない」「逃げたい」「何も考えたくない」と思ったからです。
退職の場合、普通はやめることを上司に言ってそこから1ヶ月ほどは会社に行かなきゃいけないですよね(退職代行サービスという裏技もありますが)。
休職の場合は、会社にもよると思いますが診断書をもらって休職に入ってしまえばとりあえず休みに入れます。
私は、もう会社に行けないと思ったその日に体調不良を理由に休んでそのまま心療内科に行きました。そこで診断書をもらって、上司に連絡して相談し、次の日から休職に入りました。
少し前から会社を辞めることも考えていましたが、もうその頃には心身ともに療養が必要な状況になってしまったので、とりあえず休んで今後のことは元気になってから考えることにしました。
職場の人からしたらいきなり来なくなるだなんて超迷惑だし最悪な新人だと思われたと思います。私自身もしばらくは罪悪感で休めませんでした。
しかし、結果としては良かったと思います。私にとっては必要な時間だったからです。また、1人くらい突然いなくなっても会社は余裕で回るし(新人なら尚更)、迷惑をかけた私のことなんてそのうちみんな忘れます。
自分の今後については後で考えるとして、とりあえず休職して療養するというのも手だと思います。
ちなみに現在は休職後に復職せず退職しました!その辺の時系列は下の記事で綴っています。
仕事がつらくなったら、心療内科に行きましょう
仕事がつらくなってしまったら、早めに心療内科に行きましょう。行ったことない場所だと不安もあるかと思いますが、敷居の高いところではありません。
私自身「元気な時もあるし、そこまで重症ではないのに病院に行っていいのかなぁ」という思いがあり、なかなか行けずにいました。最後は恋人に連れてもらって行ったのですが、行ってみると普通の病院です。
先生とお話をすることで自分の症状は甘えではないのだとわかりますし、診断書をもらえば休職するなりの選択肢が得られます。
なにより適応障害やうつ病だった場合は、見た目にはわからなくても病気です。病院に行ってしっかり治す必要があります。
新入社員で仕事がつらいときはどうすればいいのか
体験談をお話ししましたが、私の行動は一種の例です。
状況や選択は人によると思いますので、「仕事がつらい」「会社に行きたくない」と思った時の具体的な行動を他も合わせてご紹介します。
つらい気持ちを吐き出す・整理する
つらい気持ちをため込むのではなく、文章に書き起こしたり信頼できる人に話したりしましょう。
ストレスを発散できるだけでなく、「何がつらいのか」「どんなことで嫌な気持ちになったのか」を自分自身で整理することができるため、今後どうすればその原因から離れられるのかが見えてくることもあります。
例えば私の場合、「仕事がつらいのは自分が新人で何もわからないことが原因だから、慣れてくればつらくなくなる」と最初は思っていました。しかし冷静に考えてみると「仕事がつらいのは会社の働き方が自分に合っていないことが原因」であることに気付きました。
まずは、つらい気持ちの原因になっているものが自分ではどうにもならないことなのか、自分で行動できるものなのか冷静に整理してみることをおすすめします。そうすれば優先して解決すべき問題もわかってくるはずです。
心療内科で受診してみる
体験談で前述しましたが、仕事に行きたくない気持ちが続いてつらい場合や症状が出ている場合には心療内科で受診をしてみましょう。今すぐ休みが必要な状態なのか、治療しながら働いていくことも可能なのかなど選択肢が広がります。
心の病気は自分自身でも気付きにくいものです。病院に行く時間やタイミングがどうしてもない場合は、ネットのストレスチェックを受けるなどして常に気を配るようにしましょう。
休職する
休職するのも選択肢の一つです。
仕事と物理的に離れることで心と体を休ませることができます。また、勢いで辞めると後悔することもあり得ますし、休んだ後で復職するという選択肢が取れるため転職活動より労力がかからずに済むのもメリットです。
どのくらいの期間休めるのかなどは会社の制度もあると思いますので、先に就業規則等を確認しておくと良いでしょう。
退職・転職する
「もう会社で働くのは限界」「自分ではどうにもならない」「職場改善の余地はない」という方は転職を考えましょう。
休職を経験した身としては「もう会社とは一切関わりたくない、やめる」と思うなら退職した方がいいです。
なぜなら、休職中も色々な手続きや体調報告のために定期的に会社との連絡を取らないといけないからです。離れたいから休んでいるのにどうしても関わりを持たなくてはいけないのはかなり負担になります。
1年目で転職するのはとても勇気がいりますが、自分の未来の幸せのために必要な選択肢なら転職するべきでしょう。
まだ今の職場で頑張るべきなのか転職するべきかなのかはこちらの記事でも言及しています。
まとめ:仕事がつらいのは甘え?新卒1年目で適応障害→休職した私の体験談
社会人1年目の新入社員が「仕事がつらい」と思うのが甘えなのかについて、私の体験談を交えながらお話しました。
人によって状況や原因は様々なため、私の体験談が参考になったかはわかりませんが、仕事がつらいと思う気持ちは甘えではないことが伝わっていたら幸いです。
仕事は生きていくためにするものなので、仕事のせいで生きていくのがつらくなるなんて本末転倒です。つらいことや苦しい環境からは逃げてOKなので、無理せずにご自分を大切にしてくださいね。
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